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最後まで残る楽器、最後まで残れない人

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

音楽バンドは、ギター、ベース、ドラム、キーボードなどで構成されています。その楽器をひとつひとつ外していったときに、最後に残るものは、一体、何でしょうか。

 ボクが10代の頃、そんな問題に会いました。この答えを聞いたときに、「え~」と驚いた一方で、「確かに」と納得した記憶があります。

 人気で考えると、ギターが残ると考えがち。ほら、バンドの楽器隊で目立つのは、なんと言っても、ギター。ギターソロで速弾きなんて、カッコいいの一言。でも、ギターを外しても音楽バンドは成り立ちます。

 実際、ノースカロライナ州で結成された「Ben Folds Five」というバンドにはギターがいませんでした。楽器はピアノが主体で、その他はドラムとベース。ボクは、フジテレビ系ドラマ『ロングバケーション』でこのバンドがちらりと紹介されたことから、彼らのCDを買ったクチ。

 じゃあ、キーボードが最後に残るかと言うと、それも違う。バンドでキーボードを担当する人は、ピアノを習ってきた人が多い。ちなみに、小室哲哉サンは、ピアノを習ったことがないそうで。独学であのレベルの演奏をしているのです。ただ、エレクトーンは習っていたようなので、ゼロからの独学ではないみたい。

 では、ドラムはどうでしょうか。ドラムソロなんて、感性のまま叩きまくる。その様子は、痺れるほどにカッコいい。しかし、バンドで最後までは残らない。

 そうそう、ボクはといえば、イモ欽トリオの『ハイスクールララバイ』で、メンバーの西山浩司サンがエアドラムをやっていたのを見て、ドラムのバチさばきにハマりました。その後、チェッカーズの楽譜を買って、ドラムパートを読み込んで独学していたっけ。

 話を戻すと、音楽バンドの楽器を外していったときに最後に残るものは、ベース。そう、あのベンベンベンベンと鳴らすベース。ボクは、平手打ちして弦をはじく「チョッパー」という演奏がお気に入り。

 ベースが最後まで残る理由は、メロディとリズムを一緒に奏でられるから。メロディを担えるのでギターやキーボードの機能が果たせて、また、リズムが担えるのでドラムの機能も果たせるのです。だから、ベースが残るとのこと。

 このように、音楽バンドで演奏する音の基礎や土台となっているから、「ベース」というのかと、つい先程まで理解していました。しかし、こうしてブログ記事にするために調べてみたら、それが違っていることに気づきました。英単語がそれぞれ違うのです。

 基礎や土台のベースは「base」、一方で、楽器のベースは「bass」。ほら、コントラバスなんて言うじゃないですか。その「バス」なんです。半世紀近く、勘違いしたまま生きてきました。ま、ここで学べたので、OKとしましょう。

 学ぶというと、基礎や土台のほうのベースができていることは大事。例えば、ボクの専門である「会計」の世界でも、そのベースとなる理論を理解できているかどうかで、その応用の仕方がガラリと変わってくる。

 会計士でも、経理の方々でも、会計のベースができている人とのやりとりは、極めてスムーズ。最初からゴールにたどり着いていなくても、ちょっと話をするだけで、100パーセントが理解できます。

 しかし、ベースができていない人だと、あるべき論を適切な根拠をもって説明できない。エアドラムじゃありませんが、あたかも理解しているようなフリをしているだけ。だから、ゴールにたどり着けない。

 そういう人は、少しかじった専門用語をひたすら押してくるだけ。いくら違うと説明しても、「私はそう思わない」の一点張り。議論になりません。昔、条文を見てと言っても「私の体系には、そういう考えはない」と大主張してくる人がいましたよ。

 やっぱり、ベースが必要。その世界の基本となることを身に着けておかないと、仕事がゴールに到達しない。ベース(base)ができていないと、最後まで残れないのです。そう、ベース(bass)と違ってね。チョッパーという平手打ちで弾かれないようにお気をつけて。

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