Business model

その手法の背景や目的をご存知でしょうか

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今日は、久しぶりに、夕食の前にお酒を飲みました。夕食のときに飲むことはあっても、その前に飲んだのは、随分と前のこと。

 そりゃ、森高千里サンに「飲もう 今日はとことん盛り上がろう」と言われたら、飲まざるを得ませんよ。もちろん、22枚目のシングル曲『気分爽快』を聴いたに過ぎず、個別に言われたワケじゃありませんので、ご安心ください。あっ、誰も心配していないか。

 それはそうと、ホントの理由は、あまりにも暑かったから。2019年5月26日、日本で最も気温が高かったのは、北海道はオホーツク地方の佐呂間で、39.5度。北海道で、ですよ。Time-j.net というサイトの「今日の最高気温ランキング(気温の高い順)」では、32位までがすべて北海道。いずれも、35度超え。沖縄の那覇が28.3度なのに比べると、とんでもない暑さ。

 ボクがいた東京の最高気温は、32.6度。5月だというのに、そんな暑さ。だから、夕食の前にもかかわらず、サワーを飲んだというワケ。シュワシュワとした炭酸でのどを潤したくなるじゃないですか。もう、太陽のせいなんです。

 こういう気温の様子を示すときに使われるが、ヒートマップ。図表の中を、色の使い分けによって、傾向や分布の状況を視覚的に提示するものです。一般的には、行列の表で使われます。

 統計分析を行っている松本健太郎サンの『グラフをつくる前に読む本 一瞬で伝わる表現はどのように生まれたのか』(技術評論社)によれば、このヒートマップが得意なのは、偏りを示すこと。細かな分析には向かないものの、全体の傾向を一瞬につかむには適しているといいます。なんでも、5段階で色分けをするのが良いとのこと。

 ヒートマップは、行列の表だけではなく、地図にも適用されます。ただし、都道府県別の違いを示すときに、面積がそれぞれ違うのが難点。面積が大きな都道府県が塗りつぶされていると、それが多い偏りだという印象を与えかねないのです。

 でも、テレビの天気ニュースでは、日本地図が映されて、今日はここが暑かったと報道しています。それは問題ないのでしょうか。

 これ、よくよく観察していると、ヒートマップの色塗りの単位が都道府県ではないことに気づきます。いくつかのメッシュにしたうえで、メッシュの単位で色を塗り分けているのです。だから、東京と一口に言っても、濃い色で塗りつぶされているエリアもあれば、そうでもないエリアもあるのです。うまく工夫しているものですね。

 ここから、ビジネスとして学ぶことがあります。いわゆるセオリーは、状況によって変わるということ。というより、変えるべき、ということ。

 今回の天気図でも、都道府県別では偏りがおかしくなるところ、メッシュにすることで都道府県という単位ではなくヒートマップの特徴を押し出すことができるのです。

 このように、何を達成したいかという「目的」を押さえることが大事。手段ではなく、目的に徹底的にこだわるべきなのです。

 手段に惑わされると、「そうか、ヒートマップにすると、都道府県別の面積の影響が混ざってしまうため、これを採用しないほうがよい」と安易に判断しがち。で、行列の表形式を採用した結果、もっと伝わりにくくなってしまう。

 それに対して、「ヒートマップで、都道府県で表現すると面積が結果に邪魔するよね。だったら、都道府県それぞれの面積に影響しない表現が出来たら良いんじゃない」と考えることができたら。おそらく、そう考えたからこそ、メッシュ単位でヒートマップを色塗りする方法を編み出すことができたのでしょう。

 何かの方法が求められた背景が何かを理解していないと、ワケのわからないことをしがち。PDCAサイクルなんて、最たるもの。あんな1960年代くらいに考案された、しかも、工場での働き方を管理するための手法を、この2019年にもなった今、創造性が求められる職場に適用する発想が、アウト。もう、終わっているでしょ、それじゃ。

 あなたがやろうとしている、その手法。求められた背景や目的をご存知でしょうか。それは果たして、2019年にもなった今でも通用するものでしょうか。固定概念を今一度、疑ってみることをオススメします。強く、強く。その固定概念が取り払われたなら、気分爽快になれますよ。固定概念を取り払うには、メンタル・コンフリクト・キャンバスがお役に立つかも。

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