梅雨がすぎれば、夏が来る。ホントに早いものです。夏休みには薄着をして、どこかに出掛ける予定もあるでしょう。なんだか、森高千里サンの歌『私がオバさんになっても』のようですね。
薄着になると気になってくるのが、体型。お腹の出具合を気にしてダイエットに励みだす人も多いかもしれません。こうした見た目を気にした理由だけではなく、健康を維持・向上したい理由からもダイエットしたいと考える人もいるハズ。実際、ボクが通っているフィットネスクラブでも、最近、新しく入ってくる人が多い印象があります。
ダイエットをしたいと思ったときに、それが上手くいく人がいる一方で、上手くはいかない人もいます。それには原因があります。本当はダイエットが成功したいと考えていないから。
何かを達成したいと考えているにもかかわらず、無意識にそれを拒む気持ちがあるために、達成できないでいる。そう説くのは、ハーバード大学教育学大学院教授で発達心理学者であるロバート・キーガン氏。著書『なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践』(英治出版)では、それを可視化していくツール「免疫マップ」を提唱しています。
ダイエットでいえば、「ダイエットで痩せたい」が達成したいこと。しかし、間食を止めるといったように、達成しない行動をとってしまう。あるいは、運動せずに部屋でダラダラしていったように、達成するための行動をとらないこともある。こうした阻害行動があるから、達成できない。ここまでは、「そうだよね~」という話。
しかし、免疫マップでは、これを掘り下げます。そうした阻害行動をとらないとしたら、そんな不安を感じるかと。例えば、間食を止めてしまったときの不安を考えるのです。それは、間食を止めても痩せないときのショックを受けたくない、というものかもしれません。あるいは、運動するようにしたときにも、思うように痩せないことを受け入れたくない、というものかもしれません。
とすると、いつだって痩せられるハズだという自信を失いたくない、というのが真の課題だと突き止められるのです。この真の課題を無意識に達成しようとするがために、間食をしたり、ダラダラしたりして、自己防衛しているのです。
さらに、免疫マップで掘り下げる。その真の課題には、強い固定概念があるのではないか、と。つまり、強い思い込み。何か思い込んでいるために、真の課題を達成しようとしているというのです。
ダイエットの例でいえば、真の課題は「いつだって痩せられる自信を失いたくない」でした。これは、一体、どんな固定概念から生まれているのか。例えば、自分は自己管理ができていないといけない、という思い込みかもしれません。もし、そうなら、それに向き合っていきましょうと結びます。
ボクは、この免疫マップが好きで、事務所内の研修に取り込んでいます。今日も、それを実施してきました。今年で3年目となるため、ファシリテートも上手く進められたと感じています。
その研修では、受講者の年次を踏まえたときに、ある改善したい事項が浮かぶ。しかし、そうは上手くいかない。もしかすると、無意識に拒んでいる何かが原因ではないかとしたうえで、免疫マップに取り組む流れ。
ただ、ロバート・キーガン氏の著書では、強い固定概念を解消する手立てまでは詳述されていません。だからといって、研修で免疫マップを取り入れたはいいものの、「こんな思い込みが見つかってよかったね。あとは自分で何とかして」と終わるなんてできない。
そこで、思い込みを解消したり、軽減したりすることをワークショップ形式で取り組んでいきます。とはいえ、2時間の研修のため、かなりの駆け足。それでも、皆さん、感じとったものがあったようで、良かったです。
願わくば、受講者が心の底から達成したい課題を挙げられると良い。表層的なゴールでは、その後の掘り下げもベクトルが変わってしまいます。だから、「心の底から」というのが大事なんです。
今のようなグループワークに加えて、個々人とのワークセッションを積み重ねていくと、その辺りをツール化できるかも。派手なツールはちょっと無理かな。心の底の繊細な部分を扱うワケですからね。