Career

受講者が変われば、コンテンツの仕上げ方も変わる

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コンテンツの使い方は、奥深い。そんなことを実感したので、共有しますね。

 1ヶ月後に、ボクが所属する組織のメンバー向けに、研修を行う機会があります。だから、その研修資料を作る必要に迫られています。来月は夏休みがあり、また、会計士業界特有のゴールデンウィークの振替休日もあるため、想定していた以上に休みがあります。

 そのため、早めに研修資料を作成しないと間に合わない。研修の全体構造はすでに準備していたため、今日の午後はそのスライド作りに専念していました。

 とはいっても、まったくのゼロからの作成ではありません。テーマ的に、最近、とあるところで実施したセミナーの内容をベースにすることを考えていたため、多くはそのときの資料を活用できます。だから、サクッと仕上げられるかと思いきや、それがそうでもないんです。

 なぜなら、受講者が違うから。最近に実施した外部主催のセミナーの受講者は、一般企業の方々。一方で、来月に開催する研修の受講者は、会計士の面々。講師としては、受講する方が違えば、こちらから呼びかけるメッセージが変わります。そのため、同じようなテーマであっても、研修の進め方が変わってくるのです。

 しかも、外部主催のセミナーでは座学が想定されているのに対して、来月の研修は事務所内のため、ある程度の自由が利きます。つまり、ボクが思うようにスライドを作ることができるのです。

 最近、自分が好きなようにできるセミナーや研修では、写真や画像をメインとしたスライドを多用しています。そこから想像を膨らませた中で、しゃべりで解説を加えていく。

 もちろん、提供する情報をしっかりと身につけて欲しいときには、スライドにも文字を書き込みます。じゃないと、大切な情報が右から左へと流れていってしまう。そういう情報は、きちんと文字に起こしたうえで説明するのが適しています。

 これに対して、提供する情報を覚えてもらうよりも、反応してもらいたいときには、文字よりも写真や画像のほうが、イメージを膨らませやすい。文字だと、それ以上の世界に広がらないところ、写真が画像だと、講師が話す以上に想像が広がるのです。

 このように、セミナーや研修の受講者にこちらが思うような反応を示してもらいたいときには、スライドに写真や画像を多用しているのです。来月の研修の中で、反応させることに主眼を置いた局面があるため、こうした工夫を加えているワケです。

 スライドを追加・修正するということは、内部で実施する研修のストーリーを外部セミナーのときから変えるということ。その結果、今日現在のスライドとして、3分の1は、新規に作成したものとなりました。

 でもね、この作業が楽しいんですよ。週末も、本当は別の作業を予定していたのにもかかわらず、この研修の全体構造を考える時間を優先しちゃいました。また、「こうすると、関心を持ってもらえるだろうか」「こう変えると、受講者がストーリーに乗りやすくなるだろうか」などと考えながら新規のスライドを作っているときの楽しさったら、ありゃしない。

 研修資料が仕上がった後で講師をしている最中は、試合という感覚があります。受講者と向き合って、その場を創り出していくことに格闘している感じ。それは決して苦しいとか嫌だとかのネガティブな感情ではなく、目指す未来に導いていくポジティブな姿勢。とはいえ、やはり本番であるため、格闘している感が抜けない。

 それに対して、研修資料を仕上げる前の段階では、リラックスしてアイデアをどこまで広げられます。その試行錯誤している時間に浸っているのが、幸せこのうえない。時間を忘れて、いくらでも作業していられます。

 特に今回は、同じようなテーマにもかかわらず、アプローチがまったく異なることにワクワクしている状態。メインのコンテンツは同じなのに、こんなに表現の仕方が変わるのかという点を楽しんでいます。

 今現在、終わりの部分がイマイチ。ボクが伝えたいメッセージが、そこに反映されていないから。ここを直せば、なかなか面白い研修に仕上がっていると自負しています。今日の帰宅の電車の中で、今後に継続する学習の機会を踏まえた修正案が思い浮かんだので、明日以降のどこかの時間で対応しようと画策中。

 ホント、セミナーや研修の講師って面白いですね。次は、あなたに向けてコンテンツを提供したい。オンラインのほうが参加しやすいのでしょうか。そんな声も聞かせてください。

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