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ビジネスにおける「久しぶりの親戚のオジサン状態」

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

手の平の孫悟空状態――これは、DREAMS COME TRUEの13枚目のシングル曲『go for it!』にある歌詞。ビジネスに当てはめるなら、「久しぶりの親戚のオジサン状態」。今日は、そんな体験をしました。意味というよりは、音の感じで。

 たまに会う親戚のオジサンは、「いや~、久しぶりに会ったら、大きくなったな~」と話します。オジサンには、何年か前に会ったときの、子どもの頃の記憶しかない。そこから時間が経ち、背が伸び、大人っぽくもなってきた様子を見て、こう言うのです。

 別名、「人の子はあっという間に育つ」。オジサンに限らず、友だちでも会社の人でも、何年も会っていないと、その子の成長を見ていない。当時、会ったときや話を聞いていたときの記憶しかありません。

 だから、現在の状況を見聞きすると、「え~、もうそんなに大きくなったの?」と驚いてしまいます。まるで、時間をジャンプしたよう。

 先日も、近所の女のコが回覧板を持ってきたときのこと。中学生の頃の記憶しかなかったところ、大学生になっていたため、思わず「大人っぽくなったね~」と感心してしまいましたよ。近所の中華屋さんの娘さんも、同じように大学生になっていたものだから、びっくりしました。

 このように、普段、接していないことから、その人の成長ぶりを実感する様子を、ボクは「久しぶりの親戚のオジサン状態」と名付けています。それが、ビジネスの場でも起きました。

 今日、とある集まりに参加していました。そこで、ボクが最近、手掛けてきたプロジェクトの成果物について説明をします。ちょうど、後輩くんがスライド1枚に成果物を画像でまとめていたので、それを使いました。ボク自身も、「この半年の間にも、このプロジェクトでアウトプットしてきたんだなあ」と感じながら話をしていました。

 すると、参加していた別の組織のお偉いサンから、「いいな~、それ。うちにも展開してよ~」と羨ましがられました。また、「竹村さんも、すごいな~」とお褒めの言葉も。

 一方で、近い人からは、なかなかお褒めの言葉はいただけない。ボクのプロジェクトから普通にポンポンと成果物が出てくるものだから、それが当たり前のように感じているのでしょう。プロジェクトの責任者としては当然だと。

 しかし、少し距離がある人から見れば、信じられないほどのスピード感で成果物を増産している。普段、ボクに接していないため、「え~、もうそんなに進んでいるの?」と驚かれるのです。まさに、「久しぶりの親戚のオジサン状態」。

 こんなにもポンポンと成果物を量産できているのは、プロジェクトをFORTHイノベーション・メソッドで回しているため。このメソッドは、イノベーションコンサルティングのハイス・ファン・ウルフェン氏が著書『START INNOVATION ! with this visual toolkit.〔スタート・イノベーション! 〕―ビジネスイノベーションをはじめるための実践ビジュアルガイド&思考ツールキット』(ビー・エヌ・エヌ新社)で紹介しているもの。

 FORTHイノベーション・メソッドは、組織の力学も踏まえたうえでイノベーションを起こす方法論。少しトライアル的にプロジェクトに適用してみたのですが、とても良いんですよ、これ。プロジェクトの方向性がブレることもなく、予定していた成果物を着々と生み出していくことができています。

 しかも、ボクひとりが奮闘している訳ではないのもポイント。ボクだけでなく、プロジェクトのメンバーも、セミナーや研修の講師を務めてくれます。成果物の資料を作り上げてくれます。担当していない成果物にも積極的にコメントを出してくれます。

 こんな一体感は、FORTHイノベーション・メソッドのファースト・ステップによるところが大きい。もちろん、個々のメンバーの責任感や行動力も大きいのは事実。ただ、それであっても、最初のミーティングでこのプロジェクトの方向性をきっちりと共有できた点が良かった。そうでなければ、半年間にここまで成果物をアウトプットできなかったでしょう。

 明日は、メンバーのひとりが研修の講師となって、自身でまとめた内容を発表してくれます。ボクの手の平をとっくに飛び出した孫悟空の活躍をじっくりと楽しむつもり。「久しぶりの親戚のオジサン状態」になれば、なお、嬉しい。そんなメンバーに掛ける言葉は、「go for it!」(いけー!)。

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