Business model

ビジネスの現場を疲弊させる「バシャ男」

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今日も、「勢いバシャ男」に出逢いましたよ。ご存知ないかもしれませんね。それは当然、ボクの造語だから。

 公衆の浴場で、たまに、桶に張ったお湯を、バカみたいな勢いをつけて体にぶち当てる人がいるじゃないですか。そういう人のことを、ボクは「勢いバシャ男」と名付けています。

 バシャ男は、そうすることで体についた石鹸やシャンプーなどを一気に流せる感覚があるのでしょう。力強くお湯を体に当てることで、一度にすべてを洗い流せると思い込んでいるのです。

 しかし、それは誤解。まったく事実に基づいていません。実際、一度や二度で済んでいませんから。バシャバシャと何度も体にぶち当てている。そのお湯を、周りで体を洗っている人にまで浴びせていることにも気づかずに。

 バシャバシャする行為は、一瞬のシャワーと同じこと。ピンポイントに、大量に、瞬間にお湯を当てても、それ以外には何も影響がない。泡は流れない事実や、何度もバシャバシャする事実を見ることなく、きっと一気にキレイになっているだろうという感覚だけ。しかも、迷惑。

 実は、ビジネスにもバシャ男はいます。感覚だけで、組織や戦略を変えようとする人が、あなたの周りにもいませんか。聞きかじっただけのことを自分の組織に使おうとする。目的を達成するためではなく、それを実施したいだけ。

 その証拠に、組織の課題について原因を探ることを何もしていない。直接、質問することもなければ、推測することもない。ただ単に、聞きかじった何かを実行すれば、自社の課題が解決すると根拠もなく思い込んでいるのです。

 こういうビジネス・バシャ男に限って、2019年になった今でも、PDCAサイクルを持ち出してくる。50年も前の課題解決策であり、また、適用する局面も違うにもかかわらず、ビジネスの基本とでも言わんばかりに鼻息荒く、最先端のコンサルティングの技を適用しているような雰囲気を醸し出してくる。

 ビジネス・バシャ男の特徴は、何も勉強していないこと。ビジネスで何が問題となり、どのような分析がなされ、いかに対応しているかについて、本のひとつも読みやしない。新聞程度の情報収集や、誰かから小耳に挟んだ程度の話しかない。

 世の中には、経営を良くするための研究が数多く行われています。ビジネス・バシャ男よりも、時間もお金も人もかけて研究を深めている。たったひとつの組織ではなく、何百、何千という組織に適用した結果が提供されているため、再現性も期待できる。それなのに、こうした研究を知ろうとも、学ぼうとも、使おうともしない。

 別に、新しい研究が優れているというワケではありません。もちろん、過去のフレームワークや戦略の不具合を解消した研究成果であることもあります。しかし、それが想定している状況によっては、あなたの組織にマッチするとは限らない。

 しかし、企業の置かれた環境に照らしてマッチするなら、研究成果を試してみる価値が大いにあります。散々、他の人がテストした結果としての成果物を使わない手はない。仮に失敗したとしても、失敗の原因を確かめられるため、改善していくこともできます。

 これがビジネス・バシャ男だと、失敗の分析もできない。次に活かせないために、また別のところで聞きかじった話を手当り次第、適用しようとする。現場は、そんな経営者の不勉強さに振り回されて疲弊していく。そんな疲弊をみて、他の聞きかじった話を使ってみる。その悪循環のサイクルから抜け出すことはない。組織の人たちにとって迷惑極まりない。

 教訓。バシャ男には、要注意。公衆浴場でも、ビジネスでも。おっと、隣の洗い場から、冷水が飛んできた。今日の洗い場は散々だ。ビジネスの場でなくて良かった、良かった。

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