Business model

今後の音楽ライブは2つの顧客セグメントを持て

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

今日は嬉しいことがありました。ボクの大好きなバンド「ジェニーハイ」のライブ映像を見ることができたのです。というのも、去年の「METROCK」というフェスでの演奏が無料放映されたから。

 画面に映し出された当時のフェス会場には、大勢の観客が押し寄せていました。「密です!」と思わずにはいられないほどに、今となっては信じられない光景。当時は珍しくもなかった光景に、いつになったら戻れるのやら。

 緊急事態宣言が解除されて外出自粛がなくなっても、音楽ライブには新型コロナウイルスへの備えが必要。アフター・コロナであろうとウィズ・コロナであろうと、何かしらの対策をしなければ開催が難しい事態も想定できますからね。

 観客が密にならないためには、今までのような大人数を収容しない方法が考えられます。ぎゅうぎゅう詰めを避けるために、半分程度にするのです。5万人の会場なら2万5,000人とすれば、ある程度のディスタンスも確保できるから。

 しかし、これまでよりも参加が難しくなります。そうでなくても人気のアーティストのライブはチケットがなかなか入手できない。そこに輪をかけて入場者数の規制がかかると、プラチナチケットがますますプラチナになってしまいます。

 また、観客が半分になると、チケット販売の売上高も半分になってしまいます。それでは採算が厳しくなるため、チケット代金も高くなるでしょう。ますます手に入れることのハードルが高まる一方。

 しかし、好きなアーティストが演奏する、その場にいたい、時間や空間を共有したいと思えば、チケット代が高くなっても参加する人もいます。これは、リアルの場で体験することの価値が高まることを意味します。

 確かに、これまでも体験することの価値が高まると言われていました。なんとなく「そうかな」と感じていたのですが、新型コロナウイルスによって否が応でも体験価値が高まることになりそうです。体験することが極めて貴重になるのです。

 とはいえ、誰もが参加できる訳ではありません。これまでも金銭的な理由、時間的な都合、物理的な距離の遠さなどから、当日、現地に参加することが難しいこともありました。それが金銭的な面がよりクローズアップされるのです。

 ライブを観たいのに参加できない人が増えるのは、アーティストにとっても嫌なこと。一人でも多くの人に演奏やパフォーマンスを見てもらいたいはず。

 そこで登場するのが、テクノロジー。5Gの時代ですから、ARやVRなどを使えば、どこにいてもライブを疑似体験することができます。録画して再生できるようすれば、リアルタイムではなくても参加が可能。

 すると、高額チケットほどではない価格でライブに参加することができます。しかも、会場の収容数に制約されない。当日に5万人しか体験できなかったところ、当日やその後に10万人、100万人にも疑似体験してもらえるのです。

 疑似体験のため、実際の体験よりも価値が低くなる。すると、会場での体験よりもテクノロジーによる疑似体験のほうが、代金は安めに設定される。でも、疑似体験する人数が多ければ、会場への参加者数が減ったことによる売上高の減少を補うことができる。これは、アーティスト側の採算的にも助かります。

 これをビジネスモデル的に整理すると、ライブという提供価値を受け取る顧客は、体験価値を重視するセグメントとそこまで重視しないセグメントの2つ。

 体験価値を重視するセグメントには、ライブ会場という直接的なチャネルを通じて、より満足度を高めていきます。その結果、高い代金を頂戴できる。

 一方、体験価値をそこまで重視しないセグメントには、VRやARなどの間接的なチャネルを通じて、ライブの魅力を伝えます。まだ会場に足を運ぶほどのコアなファンではないため、相対的に安価な代金となります。

 それにしても、早くライブが開催されるようになって欲しいですね。それまでは楽曲を聴くことでアーティストを支援していきましょう。最近のボクは、ジェニーハイやDADARAY、indigo la Endをヘビロテしています。あなたは、何を聴いていますか。

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