Accounting

財務報告の流儀 Vol.011 ENEOSホールディングス、EY新日本

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

 文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」と話していたのだから。

 そこで、KAM(監査上の主要な検討事項)を早期適用した事例から、財務報告のあり方について考えていく連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回は、次の事例を取り上げていきます。

(1)事例

証券コード 5020

会社名 ENEOSホールディングス㈱

業種 石油・石炭製品

開示書類 有価証券報告書

決算日 2020年3月31日

監査法人 EY新日本有限責任監査法人

会計方式 IFRS基準

(2)早期適用によるKAM

連結財務諸表に対するKAM

・石油・天然ガス開発セグメントにおける減損損失

・繰延税金資産の評価

個別財務諸表に対するKAM

・(ないと判断)(当初はそもそも記載されていなかったため、訂正報告書で追加された)

 この事例から学ぶべきポイントは、次の3点です。

・KAMの対象の絞り込み

・専門家の利用の内容

・会計上の見積りの重要な仮定はリスクマネジメントに通ずる

 同社の有価証券報告書をご準備いただき、実際の開示を確認しながら、財務報告のあり方を学んでいきましょう。いかに財務報告を良くしていくかに真摯に向き合っている人だけ、この先にお進みください。(注:無料の「財務報告の流儀(お試し版)」はこちらから。)

 

P.S.

この解説がベースになった書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)はこちら。

 

 

財務報告の流儀 Vol.010 武田薬品工業、あずさ前のページ

財務報告の流儀 Vol.012 日立金属、EY新日本次のページ

関連記事

  1. Accounting

    削るはマジだが役に立つ

    文章をより良くするために必要なこと。それは、削ること。文章を書き上げ…

  2. Accounting

    2022年12月の金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告

    昨日の2022年12月27日、金融庁から、金融審議会「ディスクロージ…

  3. Accounting

    相性問題から収益認識の新基準に迫る

    最近、耳にしなくなった言葉に、「相性」があります。あなたとボクとの相…

  4. Accounting

    後発事象のエンドは誰が決めるか

    会計基準の設定にあたって参考とされるのが、国際的な会計基準。具体的に…

  5. Accounting

    未適用の注記から考える、将来の会計や開示

    未適用の会計基準等に関する注記ってやつ、ありますよね。新しい会計基準…

  6. Accounting

    企業がKAM対応に向き合わないことの落とし穴

    初登壇。今日は、一般財団法人産業経理協会サンで、研修動画を配信するた…

  1. FSFD

    セミナー「会社役員・経営幹部が押さえるべきSSBJ基準(公開草案)の要点」
  2. Accounting

    3つの流れで、監査報告書の改正は理解する
  3. Accounting

    『企業会計』でKAM対応ポイントをチェックした
  4. FSFD

    トーンダウンしたかのようなSSBJの審議
  5. Accounting

    竹村純也のKAMの近道
PAGE TOP