Accounting

財務報告の流儀 Vol.035 オリックス、あずさ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

 文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」と話していたのだから。

 そこで、KAM(監査上の主要な検討事項)を早期適用した事例から、財務報告のあり方について考えていく連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回は、次の事例を取り上げていきます。

(1)事例

証券コード 8591

会社名 オリックス㈱

業種 その他金融業

開示書類 有価証券報告書

決算日 2020年3月31日

監査法人 有限責任あずさ監査法人

会計方式 SEC基準

(2)早期適用によるKAM

連結財務諸表に対するKAM

  • アセットマネジメント契約に関する耐用年数を確定できない無形資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性
  • 公正価値測定においてレベル3に分類される投資ファンドへの投資残高の評価の合理性

個別財務諸表に対するKAM

  • 割賦債権、リース債権及び営業貸付金の評価の合理性

 今回の事例から学ぶべきポイントは、次の3点です。

  • 会計上の見積りに関する重要な仮定を構成要素まで掘り下げた事例
  • 「会計上の見積りの開示に関する会計基準」に活用できる注記事例
  • KAMの記載の充実は企業の開示の充実なしには困難なのか

 同社の有価証券報告書をご準備いただき、実際の開示を確認しながら、財務報告のあり方を学んでいきましょう。いかに財務報告を良くしていくかに真摯に向き合っている人だけ、この先にお進みください。(注:無料の「財務報告の流儀(お試し版)」はこちらから。)

 

P.S.

この解説がベースになった書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)はこちら。

 

 

財務報告の流儀 Vol.034 みずほフィナンシャルグループ、EY新日本前のページ

財務報告の流儀 Vol.036 大和証券グループ本社、あずさ次のページ

関連記事

  1. Accounting

    2022年12月にリリースか、内部統制報告制度の改正案

    今日の2022年12月8日、企業会計審議会で、第24回内部統制部会が…

  2. Accounting

    『監査の品質に関する研究』からKAMの課題を学ぶ

    会計や監査の分野には、多くの研究学会があります。これらのうち、ボクが…

  3. Accounting

    KAM早期適用を総括したセミナーを開催します

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  4. Accounting

    キャッシュフローが大事だと開示は語る

    会社の存続に最も大切なものは、キャッシュ。利益ではなく、キャッシュが…

  5. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.019 本田技研工業、あずさ

     文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「…

  6. Accounting

    2022年度だからこそのKAMセミナー

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  1. Accounting

    開示事例の分析はボクにお任せあれ
  2. Accounting

    ワクワクする英語文献へのアクセス
  3. Accounting

    『コロナショックから始まる変容のプロセス』から捉え方を学ぶ
  4. Accounting

    寄稿「果たして、KAMに「税務の専門家」は必要か」
  5. FSFD

    役員の危機意識が鍵、サステナビリティ対応を変革する好機
PAGE TOP