Career

原稿が本になるまでのスケジュール

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

本を出すというのは、時間のかかること。いくら原稿をかきあげても、それが書籍となって発売されるまでには一定の時間を要します。

ビジネス書では、高速で出版に至っているようなケースも見受けられます。著者がTwitterで執筆中とつぶやいていたと思ったら、いつの間にかリリースの告知に変わっていることがあります。よその子は育つのが早いと言いますから、当事者にとってはそう早くはないのかもしれませんね。

◎出版までのスケジュール

ボクが手掛けているような専門分野の実務書でも、本になるまでに、何回かのキャッチボールがあります。著者として見える世界は、こんな感じ。

  • 原稿を渡す。
  • 出版社のほうで内容をチェックする。
  • 出版社のほうで、原稿に基づき、印刷のための組版を仕上げる。
  • 最初のゲラ(初校)が出来上がる。
  • 著者が初校チェックして、渡す。
  • 2回目のゲラ(再校)が出来上がる。
  • 著者が再校チェックして、渡す。
  • (三校、四校と状況によって繰り返す)
  • 最終のゲラ(念校)が完成する。
  • 印刷に入る。
  • 書籍として完成する。

このように、原稿を書き上げてからも作業は続くのです。もちろん、これら以外にもボクが見えていない工程は山程あるのでしょう。そのため、経験上、出版までは数ヶ月はかかります。もっとも、編集担当者の抱えている業務量や発売時期の思惑などによってスケジュールが延びていくこともあります。

ただ、なるべく早く出版したいコンテンツもあります。時期を逸すると、読者の役に立てなくなることがあるからです。すると、このスケジュールが短縮される仕組みが欲しいところ。

◎出版を早期化するアイデア

アイデアに過ぎませんが、ゲラのやりとりが、著者と編集者とで共通のプラットフォームがあると良さげです。著者の原稿に基づき、編集者が組版をプラットフォームで作ると、あとは互いが編集可能な状態となるイメージです。

ここに付箋のようにコメントができると、互いにコメントを付し、対応していく作業が一本化できます。また、コメント対応も漏れることがありません。

さらに、プラットフォームに直接、入力や修正を加えていくため、ゲラを紙媒体として受け渡しする必要がなくなります。配送時間をなくすこともできます。

こんなにクラウド環境が進歩しているため、すぐにでも実現できそうなアイデアです。もしかすると、ビジネス書を專門とする出版社では、こうした仕組みがあるのかもしれません。

まあ、そんなことを考えている暇があったら、原稿を仕上げる時間にあてなさい、と言われそうです。なので、ブログの更新頻度が落ちたときには、「何か、新しいコンテンツを仕込んでいるだな」と優しい目で応援してください。

ところで、今、仕込んでいる執筆は、最終的に何ページの本になるのかが気がかり。ここまでのボリュームは初めて。ということは、ゲラのやりとりも、、、。それはまだ、考えないことにしよう。

P.S.

ここでお話ししていた原稿は、書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)として発売されました!

文章比較ツールから考える人手不要の内部統制前のページ

重なった締め切りを乗り越える方法次のページ

関連記事

  1. Career

    重なった締め切りを乗り越える方法

    世の中の不思議なことのひとつに、締め切りが重なること。なぜか、そのタ…

  2. Career

    2週間ほど、ブログの更新が滞るかも

    ネガティブな情報で溢れる状況では、ポジティブな情報にも目を向けなけれ…

  3. Career

    「対案を出せ」の洗脳

    知らずに正しいと思い込まされている行為って、ありますよね。きっと誰かが…

  4. Career

    ディベートの方法論で平穏な日々を暮らす

    昔、ビートたけしサンが、こんな話をしていたのを覚えています。ただ、3…

  5. Career

    才能に気付かせる一つの方法

    先日、友人から聞いた話。 上司がいきなり近寄ってきて、事実確…

  6. Career

    コミュニティづくりの第一歩

     最近、若手のビジネスパーソンが、ビジネスサロンを手がけています。特…

  1. Accounting

    KAMの本が弁護士向けの情報専門誌で紹介される理由
  2. Accounting

    なんだったんだ、収益認識の5ステップ
  3. Accounting

    『リースの数だけ駆け抜けて』第4話「定期契約の罠」
  4. FSFD

    16分の1の時間投資でSSBJ基準(案)を理解する
  5. Accounting

    企業側がKAMドラフトの適否を判斷するための5つの観点
PAGE TOP