Accounting

2度目の緊急事態宣言で、後発事象の対応はどうすべきか

こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。

2020年1月7日に、2度目の緊急事態宣言が出されました。1月8日から2月7日まで、いくつかの対応が要請されています。そのひとつに挙げられているのが、飲食店に営業時間の短縮。

会計や財務報告の観点から、2020年12月末に年度末や四半期末を迎える企業は、後発事象となるかどうかの検討が必要となります。なぜなら、営業時間の短縮は確実に企業の活動に影響を及ぼすから。

財務報告の最後のピース

後発事象の検討のことを、ボクは「財務報告の最後のピース」と呼んでいます。ここでの対応を誤ると、必要な会計処理や注記が漏れてしまいます。財務報告が適正に行えなくなります。

KAM(監査上の主要な検討事項)を利用した財務報告の充実を呼びかけているものの、それは適正な財務報告が行える状態が前提。それが崩れるようでは、KAMどころじゃありません。

特に緊急事態宣言が出ているような状況では、会計上の見積り項目の不確実性が高まります。今回も1ヶ月では終わらないなんて予想も出ている中で、企業によっては自社グループの財政状態や経営成績、キャッシュ・フローに及ぼす影響は計り知れません。

その後発事象、間違っています

年度末や四半期末の後に生じた事象がすべて、後発事象に該当するワケではありません。今回の緊急事態宣言も2020年12月末よりも後に生じた事象だからといって、すぐに後発事象として対応するものではないのです。

1度目の緊急事態宣言が出されたときにも、この辺りの整理が十分ではない開示事例がありました。そのエッセンスに基づいて文例を作成すると、こんな感じ。

(重要な後発事象)

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、当該影響額については提出日現在では合理的に算定することが困難であります。

竹村純也作成

果たして、これは後発事象の注記なのでしょうか。当時、海外企業の開示事例を見ていても、こうした内容の後発事象を注記している事例は少なくありませんでした。

ただ、後発事象ではないのではないかと強く感じていたときに、株式会社プロネクサスさんからセミナーのお話しをいただきました。それが、2020年5月に収録したWebセミナー「新型コロナウイルスの影響による後発事象を軸とした財務報告の検討」です。そこでは、後発事象の考え方を整理するとともに、あるべき開示の仕方について提示しました。

2021年2月の後発事象セミナー

あれから9ヶ月経過する2021年2月。同じくプロネクサスさんで、後発事象に関するWebセミナーを開催します。その内容は、毎年恒例の「後発事象に関する実務上のポイント」。

このセミナーは、2度目の緊急事態宣言が出るはるか前から予定されていました。そのため、年末年始にかけて、セミナー資料を制作していました。

当時は緊急事態宣言が再び出るとは思ってもいなかったものの、新型コロナウイルスの影響は何かしらあるだろうと予想していました。そのため、関連する開示後発事象の記載例について掲載していました。

ところが、2度目の緊急事態宣言が出てしまいました。こうした状況における後発事象への取り組み方を説明しなければ、このタイミングでセミナーを開催する意味がありません。

そこで、2020年5月のセミナー資料からも適宜、説明を抜粋・加工しながら編集し直しました。最もお得な後発事象セミナーの資料となりましたよ。

このため、受講される方にとっては、必要なタイミングで、必要な内容を受け取れる絶好の機会です。新型コロナウイルスの感染拡大の下での開示のあり方を着々と身につけましょう。

 

P.S.

そうそう、2020年5月のセミナーを開催した当時、その予告編となる動画を「ABCバンブーTube」チャンネルにアップしました。12分36分の短い動画のため、さくっと見ることができます。続きが気になった方は、2021年2月の後発事象セミナーにご参加ください。

  

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