2022年も9月に入りました。大学の前学期で受け持っていた簿記論の授業も、無事に終了を迎えたようです。
大学での講師を始めた昨年は、新型コロナウイルス感染症への対策のため、全面的にオンライン授業。受講していた学生の顔を一度も見ることなく、終わりました。
それに対して、2022年度は、前学期を通して対面授業が行えました。ようやく、受講する学生の顔を見ることができましたよ。おかげで、生徒と質問や会話をする機会を持てました。
その中でも嬉しかったのは、「日商簿記3級を受けた」との報告。受け持っていた授業は、日商簿記3級レベルを目指すものでした。とはいえ、誰もが検定試験を受けるとは限らない。
なぜなら、簿記論の授業は、所属する学科によっては必修科目だから。「簿記を学びたい」という気持ちの生徒ばかりが受講している訳ではありません。普段行っている、経理の方や監査役の方に向けた、自主的に参加するセミナーとは違うのです。
中には、「単位さえ取れればよい」と考える生徒もいるでしょう。実際、ボクも学生の頃は、そう考えていた授業もありましたし。
しかし、せっかく簿記の授業を受け、教材を購入しています。また、ボクが受け持った授業は月曜の1時限から開始のため、月曜の朝一で大学に行く必要があります。また、午前9時のチャイムが鳴り終わった瞬間から授業を開始していたためか、多くの生徒が9時前には準備をして待っていました。
さらに、2コマも授業を受ける必要があります。そこまで時間とお金を投資しているため、「単位だけ取れればよい」なんて考えがもったいない。どうせ同じことをやるなら、最大の効果を得たほうがいい。そこで、初回の授業で、「授業を受けながら、資格も取ろうよ」とモチベートしていたのです。
そうした呼びかけに応じたかのように、「日商簿記3級を受けた」と報告があったのです。「先生の授業で習ったことが出題された」と言ってきた生徒もいれば、スマホの画面を見せながら「100点で合格できました。ありがとうございます」とお礼を言ってくる学生もいました。もちろん、報告してくることなく、ひっそりと受験して合格していた生徒もいたでしょう。
そんな行動力が嬉しい。紛れもなく、主体的に学んだ証しだから。15週間にわたる簿記論の授業を、単に聞いていたのではなく、積極的、意欲的に取り組んだ。それも、コツコツと。そうして得た資格や学びの姿勢は、社会に出ても役立つでしょう。
このように、聞いて終わりではなく、行動に移す受講生を一人でも増やしたい。だから、同じテーマのセミナーでも、毎回、内容や構成、スライドを見直すんですよね。
そうそう、今年の秋からのビジネスパーソン向けのセミナーも、前年からパワーアップしてます。進化した内容をお楽しみください。そして、行動に移してください。