FSFD

2023年12月リリースの、S2基準の教育的資料

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

2023年12月14日に、ISSBのウェブサイトに、ISSB基準の適用を支援するリソースが新たにリリースされましたね。

ひとつが、SASBスタンダードの強化です。これは、SASBスタンダードの国際的な適用可能性を高めるための改訂です。サステナビリティ開示の作成者が、法域や使用している一般に公正妥当と認められた会計原則(GAAP)の種類に関係なく、SASBスタンダードを適用できることを意図したものです。その更新版は、2023年12月20日に公表されました。

もうひとつが、S2基準「気候関連開示」の新しい教育的資料です。これは、企業がS2基準を適用するにあたって、気候関連のリスクと機会の「自然及び社会的側面」を検討するのに役立つものです。

「これは早速、チェックしなければ」と思い、読んでみたところ、、、頭に入ってきません。おそらく丁寧に説明しようとするあまり、情報過多になってしまったのでしょう。一方で、行間の大きな箇所もあります。そのため、この教育的資料を読むだけでは、なかなか理解に苦しむ可能性があります。

そこで、今回の特別記事では、2023年12月に公表されたS2基準「気候関連開示」の新しい教育的資料について解説します。ここで、企業が置かれた状況を整理するために、ビジネスモデル・キャンバスも用いています。これによって、必要な論点がひとめで把握できるでしょう。

 

ライフワークだよ、後発事象は前のページ

一体、何がSSBJ基準の「結論の背景」に書き込まれるのか次のページ

関連記事

  1. FSFD

    語る企業と沈黙の監査人:サステナビリティ開示時代の会計監査の致命的欠陥

    国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)や日本のサステナビリティ基…

  2. FSFD

    アメリカの企業と投資家とで異なる気候会計の認識

    気候変動の影響を考慮した会計や監査について、欧州と米国との間で大きな…

  3. FSFD

    財務諸表監査に気候リスク、日本の監査業界を揺るがす新潮流

    今、日本の監査業界で静かな動きがあります。それは、気候変動の影響を考…

  4. FSFD

    GHGプロトコル大改定の影響を最新情報でフォローアップ

    気候関連の開示では、GHG(温室効果ガス)排出量の測定と報告が不可欠…

  5. FSFD

    GHG排出目標の具体的な開示事例に学ぶ

    気候関連のサステナビリティ開示を行う場合、SSBJ基準(案)には、温…

  6. FSFD

    「指標及び目標」開示の構造コンパス<気候基準版>

    気候関連の「指標」や「目標」の開示は、もはや制度対応のチェックリスト…

  1. FSFD

    国際基準とのズレに揺れるSSBJ基準案:企業の懸念と今後の行方
  2. Accounting

    収益認識の新基準に関する経理の悩み
  3. Accounting

    相性問題から収益認識の新基準に迫る
  4. Accounting

    経年変化を活かす「見積開示会計基準実践講座」2023年版
  5. Accounting

    バンブー式簿記講座が始まりました
PAGE TOP