Accounting

見逃された優良KAM事例― 2024年に注目すべき13の事例を紹介

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

KAM(監査上の主要な検討事項)と聞くと、「ボイラープレート」、つまり他社や前年度の報告とほとんど変わらない定型的な記載を思い浮かべるかもしれません。この印象は、KAMの報告が本来のリスク評価や監査の対応を十分に反映していないという認識を生み出すだけでなく、KAM制度そのものに対する信頼性や有用性への疑念を招くことがあります。

確かに、そのようなKAM事例は存在します。KAM制度の目的を正しく理解せずに形式的な報告に留まってしまうと、利用者の期待を裏切るだけでなく、監査の透明性や財務諸表の信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。

しかし、すべてのKAMがそうではありません。毎年、リスク評価や監査の対応が変化し、かつ、それが適切に反映されたKAM事例も一定数は存在します。特に、監査リスクや財務リスクが大きく変動した場合、監査人はその変化に基づき監査の焦点を適切に調整しています。こうしたKAM事例に触れると、監査の品質が守られ、かつ、財務諸表の信頼性がしっかりと担保されていることに安心感を覚えることでしょう。

では、現状のKAMの中で、どのような優良事例があるのでしょうか。それを理解するためには、過去に公表されていた優良事例の分析レポートが参考になります。

かつては、日本証券アナリスト協会や金融庁、日本公認会計士協会が、KAMに関する優良事例のレポートを公表していました。これらのレポートは、KAMの実務的な有用性を示すものであったため、利用者や専門家にとって貴重な情報源でした。しかし、これらの機関は現在、KAMに関するレポートの公表を終了しています。

例えば、日本証券アナリスト協会は2022年から2024年までの間、3年度にわたり「証券アナリストに役立つKAMの好事例集」を発行していましたが、2024年を最後に公表が終了しています。金融庁も、2022年から2023年にかけて「KAMの特徴的な事例と記載のポイント」を発表しましたが、今後は公表を予定していません。同様に、日本公認会計士協会も2020年から2022年にかけてKAM事例の分析レポートを発表していましたが、その後は公表していません。

こうした公的なレポートがなくなったとしても、監査実務そのものは進化を続けています。企業を取り巻く財務リスクは日々変化しており、また、監査人もそれに応じた対応を迫られています。特にサステナビリティ開示がますます重要になっている現在、気候変動の影響を考慮した会計や監査が実施され始めているため、それがKAMに反映される事例も増えています。これにより、KAMの重要性は今後さらに高まることでしょう。

こうしたKAMの動向を把握するために、今年もKAMに関するセミナーを開催します。2024年3月期に報告された13のKAM事例を取り上げるとともに、それぞれのポイントを詳しく解説します。特に、監査のリスク評価やリスク対応がどのように報告されているかに焦点を当てながら、従来のセミナーよりもさらに深い内容を提供します。

今回のセミナーでは、特に気候変動に配慮した監査事例にも注目しています。サステナビリティ開示が今後さらに広がっていく中で、これらの事例は企業の取り組みや財務諸表監査における重要な指針となるでしょう。

このセミナーのために1,000以上のKAM事例を精査したうえで、厳選した13の事例を紹介します。前期との比較を通じてKAMを分析する手法も開発したことから、より深い洞察を提供します。今後のKAM報告や財務リスク管理に役立つ知識を得るために、この機会をぜひお見逃しなく。

セミナーの収録動画の視聴期間は2ヶ月間と限られていますので、期間中にぜひご活用ください。

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