あなたが本や記事、セミナー資料などを作ったことがあるなら、それに感想がもらえると嬉しいですよね。「良かった」的なコメントがもらえると、ひとりで頑張っていたことが報われます。
これで思い出すのが、作家のはあちゅうサンのブログ。「良い編集者さんは、良い感想をくれる人だと思う」というタイトルの記事の中で、作家とは「感想をもらうために書いてる」と言っても過言ではないとして、次のように述べます。
その中でも最初の読者である
編集者さんって、特別な相手なんですよね。良い編集者さんは、
良い感想をくれる人だと私は思います。
このことを今日、実感しました。というのも、来月のKAM(監査上の主要な検討事項)セミナーの資料に対するレビューコメントが続々と返ってきたから。
昨日、セミナー資料をひとまず形に仕上げられました。進捗としては予定どおり。もっとも、担当している来場特典の制作がすでに目処が付いているため、むしろ進捗は予定以上に早まっている感じ。
作成したスライドは、表紙や仕切りも含めると、105枚。今回のセミナーはダブル講師でお届けするので、二人分をあわせて、このボリューム。
2時間30分のセミナーで105枚は、正直、作りすぎ。でも、どれも伝えたい内容なので、削れそうなスライドは見当たらない。そのため、説明の濃淡で調整していきます。まあ、それも想定の範囲内。
そんなセミナー資料を、法人内でKAM対応を一緒に検討している仲間にレビューを依頼しました。つまり、ボクら講師陣にとっての最初の読者。
最初の読者である仲間からは、「壮大すぎる」とのコメント。ほら、嬉しくなりませんか、こんなこと言われると。しっかりとセミナー資料に目を通して、直すべき点にもコメントを付したうえで、こんな意見を言ってもらえたのです。
そのボリュームに驚いた面もあったでしょうが、内容面でも壮大なことを指していると理解しています。壮大となった理由は明らか。KAMが規定されている改訂監査基準だけを取り扱っていないから。
我が国における開示をめぐる大きな流れを押さえておかないと、KAM対応の意味を見誤ってしまいます。そこを説明しなければ、会計士もそうですが、それ以上に財務諸表を作成する企業の方に負担感が募りかねない。すると、これくらいのボリュームにならざるを得ないのです。
また、別の仲間からは、「あらゆる面に配慮されている」とのコメントも。これも嬉しかったですね~。はい、これも頑張りました。
会計士のKAM対応なら心配しないのですが、今回のセミナーは企業の方に向けたもの。経営者や監査役などの方が、どのような対応に迫られるのか、どうすれば良いのか、それを解説する内容です。改訂監査基準には、そんなこと、書いてありません。なので、あちこちの解説記事を踏まえながら、一連のプロセスにまとめあげました。
そのプロセスは、会計士、経営者、監査役等の三者三様のもの。どの時点でそれぞれがどのように対応するかをひと目でわかるように、1枚の図に。名付けて「KAMジャーニー」。プロトタイプでは少し複雑だったのですが、結果的にスッキリできました。
このKAMジャーニーがスッキリと描けた瞬間、ボクの中ではセミナーは完成したようなもの。散らかっていたスライドが一本の線でつながりました。
こんな内容を話すものだから、1分もムダ話に使えない状況。どこに行っても聞けない、見れない内容。何かで発表しない限り、このセミナーに来た方だけが知り得るもの。
3月末決算会社なら、この機会を逃すと、年明けの第3四半期決算に始まり、2月3月は決算の準備、4月以降は期末決算と開示作業に追われて、6月の総会まで突っ走ることになります。気づけば7月。そんな頃に、いきなり「あなたの会社の監査でKAMを適用します」と言われて慌てふためくなんて財務報告の責任者としては避けたいところ。
KAMが適用になって、企業に何が起きるのか、何をすべきなのかを今のうちに理解するには、来月の特別セミナー「上場企業へのKAMインパクト」が絶好の機会。しかし、そのセミナーも、残席わずか。他では聞けない話をどうぞ受け取ってください。
▼こちらをクリックして、セミナーに申し込む。https://www.gyosei-grp.or.jp/images/pdf/seminar_tokyo_20181214.pdf(終了しました)
P.S.
日本におけるKAM早期適用事例の分析について、当ブログでは「財務報告の流儀」というシリーズ投稿で解説しています。ただ、ワンコインの有料コンテンツとして提供しているため、「お試し版」をこちらで用意しています。