フェイクニュースという言葉。最近、耳にするようになりましたね。もっとも、フェイクニュースの言葉には定義がないそうで。意図的かどうかを問わず、事実ではない情報として使われることが多いかと。
ネットでも、この用語の検索回数が増えているようです。DIAMONDハーバードビジネスレビュー2019年1月号の記事によれば、グーグルトレンドの検索回数は、世界では2016年の後半から、また、日本では2017年の頭から伸びているとのこと。
そんなフェイクニュースに振り回されてしまうのは、嫌なハズ。だから、それを見抜ける力があると良いですよね。そのためには、なんといっても、冷静になること。冷静になれば、その真偽がわかることがあります。例えば、こんな話を聞いて、あなたはどう思う?
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いや〜、驚きました。ちょっと最後まで聞いてくださいね。
それは、このブログで書いた記事のこと。投稿した翌日に、それに関連する事象が起き出しているのです。まるで予知したかのように。
例えば、昨日の『スマホ忘れはビジネスリスクか』という投稿。スマホを例に挙げて、ひとつに依存していては何か起きたときに大変だと説明しました。それが今日、ある通信キャリアで全国的な通信障害が起きました。
また、先週の日曜日に投稿した『サブスクリプションの本質』という記事。サブスクリプションはビジネスモデルじゃなくて、支払条件だと解説しました。その翌日、ある経営コンサルタントのオーディオセミナーで取り上げられたテーマが、サブスクリプション。
さらに、半月ほど前に投稿した『色仕掛けのセミナー資料』という記事。その中で久保田利伸サンの話題をしたところ、その翌日に、KinKi Kidsサンに楽曲提供したミュージックビデオが解禁されました。
このように、ブログ記事を投稿すると、その翌日には関連した事象が生じるのです。あらかじめ知っていたかのような的中。ノストラダムスならぬ、タケムラダムスですね。
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いかがですか。この話を聞いて、「ちょっとすごいかも」と思われたなら、あなたはフェイクニュースに振り回されてしまう可能性があります。
これらの話は、事実としては間違っていないのです。ブログ記事を投稿したことも、その翌日に生じたことも、嘘ではありません。偽情報でもなければ、誤情報でもない。
しかし、それらをつなぐ解釈が真実ではないのです。最初の例でいえば、スマホに依存しすぎると何かあったら困るという話をしました。しかし、それは通信障害だけを指したものではありません。通信障害の他にも困るケースだってあります。また、スマホ自体があまりにも生活に浸透しているため、何かしら困る事態も起きてもおかしくはない。
2つ目の例でいえば、サブスクリプションとは最近、よく話題になるもの。ビジネスのことを語る場でそれが出てきても、何の違和感もありません。ビジネスというフレームにおいてサブスクリプションは、昨今の状況を踏まえると当然に用いられる言葉。
3つ目の例でいえば、久保田利伸サンは売れっ子の売れっ子。いつ話題になっても良いほどに、第一線で活躍しています。今回はMVでしたが、普通に音楽番組に登場することもあれば、番組で曲が流れることもあります。名前が出てくることもあるでしょう。つまり、頻出する人物だってこと。
ホラ、こんな風に、メジャーなものや人を話題にしているため、翌日にそれに関連した事象が生じることに何の不思議もないのです。ブログ記事と翌日の事象とを都合のいいようにつなげる解釈をしているだけ。
さらにいえば、翌日に関連した事象が生じていないブログ記事のことには触れていないのにお気づきでしょうか。いかにも関連していそうなブログ記事だけ取り上げれば、あたかも予知しているような錯覚を与えられます。
これらは、冷静に考えればわかる話。だから、受け取る情報をそのまま信じるだけではなく、一度、それが本当かどうかを検討する姿勢が大事になってきます。そういう意味では、ディベートの方法論を身につけていると、「その根拠は何か」「それを裏付けるものは何か」とツッコミどころがわかるため、オススメ。
フェイクニュースで自身が振り回されないために、また、フェイクニュースで人を振り回してしまわないように。そうならないためには、このブログ記事を読んで、明日を予知して防ぎましょう、、、ってこれに乗っちゃダメ。
P.S.
ディベートの本といえば、オススメはこれ。かなり広範囲に日本語のディベートの書籍を読み漁りましたが、これが一番、わかりやすいです。
・苫米地英人『人を動かす [超] 話し方トレーニング【サブリミナルCD付き】 劇的な成果が手に入る驚異の会話術』