Career

推敲にワンフレーズを

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

文章の作成の最後にすべきもの。それは、推敲です。書き上げた文章を見直す作業のこと。ボクはこの推敲が好きと話すと、あなたは驚くでしょうか。

 推敲と一口に言っても、いろいろな作業がありますよね。マクロの観点として文章構成の見直しから、ミクロの観点として「てにをは」的な一語一句の添削まで、幅広い範囲があります。

 その中でも、ボクが好きなのは、ワンフレーズの挿入。これは、文章だけではなく、セミナーや研修のスライドでも同じ。いったん書き上げた後の推敲の期間に、キラリと光るワンフレーズを添えるのです。

 そもそも論として、推敲の時間を軽視している人がいます。そういう人は、期限の近くになって取り掛かります。で、時間がないものだから、推敲もテキトーに済ませてしまうのです。

 しかし、文章の上手な人は、初稿では文章のレベルは問わない。推敲を通してレベルを高めていきます。もっとも、さらに上手な人は、与えられた時間の最初のほうで、構成をしっかりと練り上げていくため、推敲の時点で全体的な構成を見直すことはないでしょう。

 ボクのイメージでは、完成までの進捗度を100%としたときに、素材集めも含めた全体的な構成の練り上げに、50%以上を充てます。書き上げる工程は30%程度のため、推敲には10%以上を残しておく感じ。

 具体的には、期限まで1ヶ月を残すようなタイミングで文章を仕上げます。この仕上げは、初稿から手直しを加えたレベルのもの。ひとまず完成させた状態です。この後、信頼できる人にレビューしてもらいながら、自分でも推敲を重ねていきます。

 このときに、ワンフレーズを散りばめていきます。これは、実務の現場から着想を得たものであったり、関連書籍からヒントを得た内容であったりと。あるいは、まったく関係のない書籍からひらめいた内容であったりもします。

 こうしたワンフレーズは、ある程度の時間がないと気づくことができません。だから、推敲のために十分な時間をとっておくのです。

 ひとつ付け加えるなら、推敲はすべての原稿を書き上げなくても始められる、ということ。書き終わった章から順次、進めていけば良い。そうそう、執筆って何も頭から書き始める必要はないですからね。

 なので、一週間前のブログ「何をしたいかよりも、何をしたくないかが大事」で、締切りが過ぎたと話しましたが、そういうこと。推敲をする前に書き上げなくても大丈夫。

 ワンフレーズを添える推敲のために、執筆をしながらも、現場に出て、本を読んで、人と話すのです。決して執筆は止まっていません。ホントです。って、一体、誰に向かって話しているんだ?

ブログを365日、毎日更新した結果報告前のページ

ネーミングは略語も意識すると社会現象になる次のページ

関連記事

  1. Career

    セミナーや研修で「話し合うのは無駄」と感じるのは、あなたのせいじゃない

    先日、こんなツイートを見かけました。セミナーや研修で、グループで話の…

  2. Career

    バンブー、母校に帰る

    今日の2021年4月12日から、母校での授業が始まりました。ボクの出…

  3. Career

    キャリアにハロウィン・ブレイク

     10月31日。今日は、一体、どうしたのでしょうか。周りの人がやたら…

  4. Career

    ダイエットが失敗する原因は、成功したくないから

    梅雨がすぎれば、夏が来る。ホントに早いものです。夏休みには薄着をして…

  5. Career

    洋雑誌を調べる過程で出会った衝撃の文章

     ときどき、洋雑誌を読みたくなることがあります。先日も、神田昌典サン…

  6. Career

    パワポ講座で伝えた、知る人ぞ知る必殺技

    先日、後輩クンからの依頼を受けて、1時間程度のパワポ講座を開催しまし…

  1. Accounting

    寄稿「監査人交代時に企業が注意したいKAMのポイント」
  2. Accounting

    愛に溢れた『統合報告の保証業務における「主要な検討事項」の有用性』
  3. FSFD

    全産業に広がる改革の波:SASBスタンダード改正の行方を探る
  4. FSFD

    会計基準との違いがみえる、SSBJ基準の適用関係
  5. Accounting

    優良なKAMを記載するための「視点」の転換
PAGE TOP