Accounting

財務報告の流儀 Vol.037 野村ホールディングス、EY新日本

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

 文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」と話していたのだから。

 そこで、KAM(監査上の主要な検討事項)を早期適用した事例から、財務報告のあり方について考えていく連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回は、次の事例を取り上げていきます。

(1)事例

証券コード 8604

会社名 野村ホールディングス㈱

業種 証券、商品先物取引業

開示書類 有価証券報告書

決算日 2020年3月31日

監査法人 EY新日本有限責任監査法人

会計方式 SEC基準

(2)早期適用によるKAM

連結財務諸表に対するKAM

  • 流動性の低い金融商品の評価の妥当性
  • 繰延税金資産の評価の妥当性
  • 法令諸規則等への違反や訴訟に対する引当金

個別財務諸表に対するKAM

  • (ないと判断)

 今回の事例から学ぶべきポイントは、次の3点です。

  • 接続詞の使い方と参照先の示し方
  • 繰延税金資産の回収可能性に関する充実した企業の開示
  • KAMの記載における省略のあり方

 同社の有価証券報告書をご準備いただき、実際の開示を確認しながら、財務報告のあり方を学んでいきましょう。いかに財務報告を良くしていくかに真摯に向き合っている人だけ、この先にお進みください。(注:無料の「財務報告の流儀(お試し版)」はこちらから。)

 

P.S.

この解説がベースになった書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)はこちら。

 

 

財務報告の流儀 Vol.036 大和証券グループ本社、あずさ前のページ

財務報告の流儀 Vol.038 岡三証券グループ、東陽次のページ

関連記事

  1. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.048 日本たばこ産業、トーマツ

    文豪ゲーテが開示責任者なら、自社に固有の情報を記載したでしょう。「一…

  2. Accounting

    まだ理解度チェックで消耗してるの?

    組織の中で、あることが周知されているかどうか。内部統制の評価で議論にあ…

  3. Accounting

    翻訳の限界を超える方法

    翻訳って、つくづく難しいものだと実感することがあります。英文は簡単に…

  4. Accounting

    KAMドラフトの提示依頼はお済みでしょうか

    こんにちは、KAM対応のスペシャリストの竹村純也です。そんな…

  5. Accounting

    のれんの償却・非償却論争の原因

    ふと手にした本から、思わぬ気づきを得ることがあります。今回、得た気づ…

  6. Accounting

    なぜ、簿記に3つの試算表が必要とされたのか

    合計試算表、残高試算表、合計残高試算表――これらが必要とされた理由と…

  1. Accounting

    やっぱりイギリスの動向とIFRSの今後が気になる
  2. Accounting

    ボクが辿り着いたコンストラクタル法則の使い方
  3. Accounting

    嬉しかった、セミナー『A4一枚でまとめる会計不正の調査報告書』のアンケート
  4. Accounting

    市場区分見直しでKAMの品質がクローズアップ
  5. Accounting

    果たして、KAMは注記がないから書けないのか
PAGE TOP