昨日の2024年2月5日、初めてづくしのセミナーを開催しました。そんな「初めて」ポイントは、次のとおりです。
- 初めて、一般社団法人企業研究会さんに登壇したこと
- 初めて、内部監査のご担当者を受講対象としたこと
- 初めて、内部監査にKAMの活用を提案したこと
このセミナーのテーマは、ずばり、「内部監査の機能を高めるための『KAM」の活用法』」です。そう、KAMとは、あの、監査上の主要な検討事項のことです。
セミナー資料を完成させた時点で、コンテンツは非常に興味深いものに仕上がった手応えがありました。とはいえ、初めてづくしのため、実際に提供までどの程度受け入れられるかはわかりません。ワクワクとドキドキの中で、3時間にわたって話し続けてきました。
その結果、もうひとつの「初めて」を経験しましたよ。セミナーが終了した後、ひとりの受講者から「大変勉強になりました」と深々とお辞儀をされたのです。セミナー後に評価コメントを頂くことはあったものの、ここまでの感謝の言葉は他にはありませんでした。
受講者によれば、複数人で内部監査を行っているため、各自のリスク評価や対応手続の調書化をどのように揃えるかについて苦労していたようです。今回のセミナーでの説明や、解説したKAM事例から、そのヒントが得られたとのことです。学びの姿勢を持つ人は、どのようなセミナーからでも、何かを得ようと努力されていますね。
この光景で思い出したのは、前職の監査法人で働いていた監査アシスタントです。その方の学びの姿勢は、今でも強烈に記憶に残っています。
その監査法人では、役職に関係なく全員が受講する全体研修が開催されていました。監査アシスタントも監査業務に携わるため、この全体研修に参加していました。また、研修後には誰もがアンケートの提出が必要でした。
当時、研修担当を務めていた関係から、すべての研修アンケートに目を通していました。その中で、あの監査アシスタントの研修アンケートは非常に素晴らしいものでした。監査アシスタントの業務に直接的には関係しない研修でありながらも、自身の業務に適用する意欲的なコメントが多かったからです。
おそらく、研修の内容を理解するだけではなく、そこからエッセンスを抜き出したうえで、自身の行動に結びつける意識があったのでしょう。このような姿勢でいると、どのような研修内容からでも気づきが得られるため、常に効果を生み出せるのです。毎回、あの監査アシスタントの研修アンケートをお手本に掲示したいという気持ちでいっぱいでした。
そんな昔の出来事を思い出していると、翌日の2024年2月6日の今日、今回の研修の担当者から、連絡がありました。別の受講者から、セミナー資料を社内で共有してもよいかと問い合わせがあったそうです。こうした連絡は嬉しいものです。学びを行動に結びつけようとしている姿勢の表れですから。そんな学びの姿勢には全力で応えたいものです。