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1つの単語が変える日本企業の未来:サステナビリティ開示基準の隠れた論点

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2024年3月29日、SSBJはサステナビリティ開示基準の公開草案を発表しました。この草案は、日本企業のサステナビリティ開示に対して大きな影響を与える重要な文書です。

この草案は多くの企業や専門家の注目を集めていることから、私もその一人として詳細な分析を行ってきました。7月17日に最初のコメントを提出した後も分析を続けたところ、7月22日に掲載したブログ記事「産業横断的指標の物理的リスクはどう開示されているか」を通じて、新たにコメントすべき重要な事項を発見したのです。

SSBJの公開草案は、企業に対して気候関連のリスクと機会の開示を要求しています。特に、産業横断的指標等として定量情報に「金額」を求める提案が含まれています。これは、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)の基準とは異なり、日本企業に対してより高度な定量化を求める可能性のある内容です。

この提案の重要性と潜在的な影響を認識したことから、7月22日に私は次の追加コメントを提出しました。このコメントは、SSBJ基準案とISSB基準との整合性に焦点を当てたものです。


[質問]
質問7(産業横断的指標等:気候関連のリスク及び機会)

[コメントの前提]
①及び②共通

[コメント]
産業横断的指標等(気候関連のリスク及び機会)に関する定量情報に「金額」を求める提案に同意しない。
ISSB基準では「【数値】及びパーセンテージ」の開示を要求するのに対して、SSBJ基準案では「【金額】及びパーセンテージ」又は「規模に関する情報」の開示を要求している。隅付き括弧内の記載が相違することで、例えば「件数」で定量化した場合に、ISSB基準の「数値」要求は満たすものの、SSBJ基準案の「金額」要求は満たさないこととなる。このように、SSBJ基準案の「金額」要求は、日本企業に対してより高度な定量化を求めることから、開示の実務負担を大きくする可能性がある。したがって、ISSB基準との整合性を欠く結果となりかねないため、SSBJ基準案でも「数値及びパーセンテージ」を要求事項とすることが適切であると考える。


このコメントは、日本企業の実務負担と国際的な比較可能性のバランスを取ることを目指しています。SSBJの最終的な基準策定プロセスに対して有益な示唆を提供することが期待されます。

今回の経験を通じて、専門家による継続的な分析と積極的な意見表明が、サステナビリティ開示の質の向上に不可欠であることを再認識しました。今後も日本のサステナビリティ報告の発展に寄与すべく、引き続き情報発信と提言を続けてまいります。日本企業と国際基準のバランスを取りながら、より透明で比較可能なサステナビリティ開示の実現を目指していきましょう。

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