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「二度手間の回避」を標榜しながらGHGプロトコルに近づけていく矛盾──第67回SSBJ審議が露呈した実務対応基準の構造的限界
「二度手間の回避」を掲げる実務対応基準が、審議を重ねるほどGHGプロトコルへの差異調整、つまり二度手間そのものに向かっていく。2026年4月23日に開催された第67回SSBJ会合で先送りされた論点群を読み解くと、この構造的矛盾の輪郭が鮮明になります。本稿では、公開草案がすでに内包していた「近似性評価」の論理と、次回以降の審議が実務対応基準の適用範囲自体を掘り崩す経路…
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ISSB自然関連開示――なぜ「基準」ではなく「実務記述書」なのか
2026年4月22日、国際サステナビリティ基準理事会(ISSB)は、自然関連開示の今後を左右する重要な方針を示しました。自然関連開示に関する開示項目…
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制度の「外側」で起きている革命――Fast Companyのリストから読み解く、2026年へのサステ…
サステナビリティ開示の実務に携わる方々の多くは、いま、ISSBや、それを受けた日本国内のSSBJ基準といった「制度の内側」の整備に力を注いでいること…
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KAMを問い続けた5年間――実務家の論考が、学会レビューで先行研究として扱われたこと
私は、大学の研究者ではありません。研究機関のポストも、研究に専念できる立場も持ちません。それでも、竹村純也という個人名で、KAM(監査上の主…
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KAMを「読む」のではない。KAMを「武器にする」内部監査へ。
内部監査は、チェックリストを埋める仕事ではない。経営者が見落としているリスクを、現場の言葉で翻訳し、組織の意思決定を変える。それが、内部監査…
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会計入門は、なぜ最初の5分で人を振り落とすのか──BSファーストメソッドという答え
会計や簿記の入門書を開いたことがあるだろうか。最初の数ページで、貸借対照表と損益計算書が登場する。そして間髪入れず、「資産・負債・資本・収益…
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なぜ日本企業は「プロセス」を書けないのか――ユニリーバのダブル・マテリアリティ評価に見る処方箋
日本企業のサステナビリティ開示は、2023年3月期の有価証券報告書から義務化されています。このうちガバナンスとリスク管理は必須の記載事項です。しかし…
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【実務が止まる可能性】後発事象基準、見落とされている「構造的な論点」とは何か
2026年4月9日、一般財団法人産業経理協会において「後発事象に関する会計基準」をテーマにセミナーを実施した。今回のセッションでは、あえて論…
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スコープ1しか見ないSASBスタンダードで、この産業の何がわかるのか——ISSB理事の反対票が問いか…
2026年3月、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、SASBスタンダードの3産業、すなわち「農産物」、「食肉、家禽及び乳製品」、「電気事業…
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バイオマスの煙は、なぜ帳簿に残らないのか——IFRS S2が問い直す気候開示の死角
気候変動対策が本格化するなか、多くの企業がバイオマス(木材・木質ペレットなど)やバイオ燃料を脱炭素戦略の柱に据えてきました。石炭や天然ガスに代わる再生可能エネ…







