低炭素経済への移行計画。これが、気候変動に関する開示で今、ホットな話題のひとつでしょう。ISSBのS2基準では、移行計画の開示が要求されているからです。この点については、前回の記事「気候開示に取り組むには、TCFDか、IFRSのS2基準か」でも紹介しました。
この移行計画の開示に関する現状は、どうなっているのでしょうか。そう考えていたときに、英国で、この移行計画の開示状況について分析したレポートが公表されました。S2基準が公表されてから1ヶ月後というタイミングで、有益な情報が提供されたのです。これは一読の価値があります。
そこで、今回の記事では、移行計画の開示が求められた背景を時系列で整理したうえで、この分析レポートで取り上げられた開示事例を紹介します。また、レポートでは紹介されていない開示内容から、ある投資が必要となることも理解できるでしょう。さらに、移行計画に関するフレームワークの動向にも触れていきます。
こうした開示ひとつをとってみても、待ちの姿勢ではなく、主体的・積極的に早期の対応を図っていく必要性が理解できます。
そうそう、今回の記事ではいつも以上に、ブログならではの特徴を生かした「関連資料へのリンク」が多いですよ。