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SSBJ公開草案にコメント提出:温室効果ガス再計算の是非を問う

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本日、2024年12月28日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)からの公開草案「指標の報告のための算定期間に関する再提案」に対して、コメントを提出しました。

 

この公開草案は、SSBJによるサステナビリティ開示基準の公開草案に寄せられたコメントが再審議される中で、「指標の報告のための算定期間」に関する論点は再度意見を募集する必要があると判断されたことから公表されました。これには、気候基準案と適用基準案の2つが含まれています。

気候基準案の再提案では、第53項及び第54項の削除が提案されています。これにより、温室効果ガス排出量の測定において「GHGプロトコル(2004年)」とは異なる方法を採用する場合、サステナビリティ関連財務開示の報告期間と排出量の算定期間との差異を合理的に調整することが求められます。

一方、適用基準案の再提案では、第71項を削除し、かつ、第70項を修正することが提案されています。これにより、(温対法以外の)法令に基づき指標の報告が求められる場合でも、サステナビリティ関連財務開示の報告期間と指標の算定期間との差異を合理的な方法で調整することが求められます。この調整は、気候基準案との整合性を保つために行われたものです。

 

こうした再提案を受け、私は2024年12月28日付けで、次のコメントを提出しました。

本提案が採用される場合、地球温暖化係数の再計算が本当に不要であるかを再検討することが不可欠である。
2024年9月、ISSB移行支援グループは、各国規制当局が異なる地球温暖化係数を使用する場合には、IPCCの最新基準に基づくべきとの立場を明確に示した。一方で、第42回SSBJでは、温対法に基づく容認法が「企業への過度な負担回避」を目的としていることから、最新の地球温暖化係数への再計算は不要とする方針が確認された。しかし、その直後にGHG排出データの算定期間を報告期間に調整する提案が行われた。この調整によって、規制当局に提出するデータに修正が必要となるため、結果として再計算不要という従来の方針と矛盾するリスクが生じている。したがって、ISSB基準との整合性およびSSBJ基準に基づく開示の透明性を確保するためには、地球温暖化係数の再計算の是非を改めて検討する必要がある。

 

この指摘は、特別記事「サステナビリティ開示の最前線」の2024年11月4日の投稿「SSBJ気候基準案:報告期間と地球温暖化係数の整合性」においても論じた内容です。さらに、先日収録したセミナー『SSBJ「サステナビリティ開示基準」の完全攻略 ~公開草案の要点と最前線の対応策で、実務力を強化する~』でも詳しく解説しました。

 

今回のコメント提出を通じて、SSBJの審議過程で見落とされている可能性がある論点を指摘しました。今後の議論において、この点が慎重に審議されることを期待しています。

SSBJ基準の確定化は、良質な実務の定着や持続可能な開示フレームワークの構築に大きく寄与するものです。そのためには、些細に見える論点であっても一つひとつ丁寧に検討し、かつ、精緻な議論を重ねることが不可欠です。

今回のコメントが、SSBJのさらなる審議の一助となり、SSBJ基準の透明性とISSB基準との整合性の向上につながることを強く期待しています。

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