会計不正――それは、誰もが望まない事態です。そのため、その発生を防止する、または、迅速に発見できる社内体制を整えることが求められます。
この際、会計不正に関する調査報告書を参照することがあります。実際に起きた会計不正の事例を理解していなければ、対応も的確に行えません。しかし、次のようなケースに当てはまることはありませんでしょうか。
- 「調査報告書を読むのが大変」
- 「調査報告書の内容が頭に入ってこない」
- 「読み取るべきポイントがわからない」
- 「読むだけで終わってしまって、対応に活かせない」
- 「自社に当てはめることができない」
- 「書籍やセミナーで学んでも、その後、同じようにはできない」
そこで、会計不正の調査報告書をA4一枚にまとめる方法を解説するセミナーを開催します。主催は、公益社団法人日本監査役協会の九州支部さんです。
昨年の2023年2月に、九州支部主催によるセミナー「監査役等の平時の会計不正対応~仮説検証アプローチの簡便な実践方法~」を開催しました。その中で「フラウド・キャンバス」というツールを紹介したところ反響があったことから、今回の開催に至りました。
フラウド・キャンバスとは、会計不正の調査報告書からポイントを的確に押さえるために開発したものです。A4一枚に会計不正の要素を整理していくツールとなっています。会計不正に関するオーソドックスな考え方に基づいているため、安心してご利用できます。また、不正事例ごとに同じフォーマットで整理できるため、事例の比較も可能となります。
■フラウド・キャンバスの作成を徹底解説
フラウド・キャンバスには、9つの要素を記入していきます。これらを埋めることで、調査報告書から読み取るべきポイントが効率的に集まります。これらの要素は有機的に関連して配置されているため、ひとつのストーリーとして不正事例が理解しやすくなります。
受講された方々がセミナー終了後にもフラウド・キャンバスを自ら作成できるよう、具体的な不正事例に基づいたワークの時間を設けます。セミナー資料は復習に役立つように作成されているため、再現性が期待できます。
このセミナーでは、作成されたフラウド・キャンバスを有効に活用するための「業務プロセスの単純化モデル」も解説します。これによって、不正事例に照らして自社の不正対応で考えるべきポイントが明らかになります。これについてもワークを通じて理解を深めます。
■作成を後押しする2つの工夫
さらに、セミナーではフラウド・キャンバスがより容易に作成できるよう、2つの工夫を凝らしました。フラウド・キャンバスを作成しなくても、不正事例を理解しやすくなります。
ひとつは、調査報告書以外から不正事例の内容を理解する3つのアプローチです。これを活用することで、情報収集力が向上します。これは、自分自身が実際に活用している情報源を共有するものです。また、無料ソースのため、誰でも利用できます。
もうひとつは、生成AIの活用法についてもフォローします。テクノロジーが進展している今、生成AIを利用して調査報告書から必要な情報を得るための、無料のツールを2つ紹介します。
■会計不正に向き合うあなたへ
不正事例そのものを解説するセミナーはあっても、そのまとめ方を教えるセミナーは少ないかもしれません。生成AIまで活用した内容は貴重な機会です。
会場での受講と後日の動画配信のいずれかをお選びいただけます。会場での受講をご希望されるときには、お早めのお申し込みをお勧めします。
ともに会計不正に向き合うあなたに、お会いできることを楽しみにしています。
P.S.
2023年に公表された会計不正の調査報告書によれば、全体としてキックバック案件が目立っていました。この対策も考慮に入れていきましょう。